【北区】夏休み明けの登校しぶり・不登校 相談先まとめ

夏休み明けの朝、「学校に行きたくない」「お腹が痛い」「今日は休みたい」と子どもに言われると、親も一気に不安になります。休ませたほうがいいのか、少し背中を押したほうがいいのか。学校にはどこまで伝えるべきなのか迷いますよね。

こんにちは。地域情報メディア『東京きたくりっぷ』のライター、はやとーさんです。うちにも中学生と小学生の娘がいるので、子どもの「学校に行きたくない」という言葉は親にとってとても重く感じるものだと思っています。

ただ、北区には担任やスクールカウンセラーへの相談だけでなく、学校内の別室、学校外の居場所、教育支援センター、オンラインの居場所、フリースクールなど複数の選択肢があります。

この記事では夏休み明けに登校しぶりが見られたときの最初の対応から、学校への伝え方、北区で利用できる相談・支援先まで具体的にまとめます。

目次

夏休み明けは「学校へ行けるか」だけを見ない

登校しぶりが始まると、どうしても「今日は学校へ行けるのか」に意識が集中してしまいます。

でも、まず見ておきたいのは登校できるかどうかより、子どもがどのくらいつらそうかです。

  • 朝になると腹痛や頭痛を訴える
  • 前日の夜から「明日行きたくない」と繰り返す
  • 制服に着替えるところまではできるが家を出られない
  • 学校の話をすると泣く、怒る、黙り込む
  • 日曜日の夕方から元気がなくなる
  • 食欲や睡眠が大きく崩れている
  • 友達や先生の名前を出したときだけ強く反応する

「学校には行きたくないけれどゲームはできる」「休んだら昼頃には元気になった」という姿を見ると、親としては本当に具合が悪いのだろうかと思ってしまうこともあります。

でも、学校へ向かう場面で強い不安や体調不良が出ることもあります。元気な時間があるからといって、学校へのつらさまで否定する必要はありません。

「行ける・行けない」だけで判断しなくてもいいんですね

朝「学校に行きたくない」と言われたらどうする?

朝は登校時間が迫っているため、親も冷静になりにくい時間です。そんなときこそ、その場で原因を全部聞き出そうとしないほうが話がこじれにくくなります。

STEP
まず体調と安全を確認する

発熱や嘔吐など明らかな体調不良がないかを確認します。同時に、強い恐怖、いじめを疑う発言、自分を傷つけたいという言葉などがないかにも注意します。

STEP
その日の登校だけで結論を出さない

「とりあえず今日は休む」「少し遅れて行く」「保健室や別室なら行けそうか考える」など、その日の状態に合わせた選択肢を考えます。

STEP
学校には早めに状況を共有する

原因が分からなくても構いません。「夏休み明けから朝になると腹痛を訴えています」「登校前になると泣いてしまいます」など、分かっている事実だけを伝えておきます。

原因を聞くより「何が一番しんどい?」くらいから

親として一番知りたいのは「なぜ学校に行きたくないのか」です。

友達なのか、先生なのか、勉強なのか、部活なのか。理由さえ分かれば解決できるような気がします。

ところが、本人自身も理由を整理できていないことがあります。いくつかの小さな負担が重なり「学校そのものがしんどい」という状態になっていることもあります。

こんな聞き方でも十分です。

「学校全部が嫌な感じ?」
「教室がしんどい?」
「朝起きるのがしんどい?」
「人に会うのがしんどい?」
「今は話したくなかったら話さなくても大丈夫だよ」

答えが出なくても、それ自体が今の状態を知る手がかりになります。

「不登校になる前に何とかしなきゃ」と焦らなくて大丈夫

文部科学省の調査では、不登校について「年間30日以上欠席した児童・生徒」という基準が使われています。

ただし、これは30日休むまで相談できないという意味ではありません。数日休んだ段階や、「行きたくない」という状態が続き始めた段階でも学校や相談機関につながることはできます。

また文部科学省は、不登校への支援について「学校に登校する」という結果だけを目標にするのではなく、子ども自身が進路を主体的に考え、社会的に自立していくことを目指す必要があるという考え方を示しています。

「休ませたら不登校になってしまう」と、登校だけをゴールにしなくてもいいということは、親が知っておきたい大切なポイントです。

一方で、何もしなくてもいいという意味でもありません。学校、家庭、教育支援センターなどとのつながりを保ちながら、その子に合う学び方や過ごし方を探していくことが大切です。

学校に相談するときは「原因」より5つの事実を伝える

学校へ電話すると「何か心当たりはありますか」と聞かれることがあります。でも、原因が分からなくても相談はできます。

伝えておくとよい内容

① いつ頃から変化があったか
② 朝にどんな様子になるか
③ 家ではどの程度元気なのか
④ 子どもが実際に話している言葉
⑤ 親として何を心配しているか

例えば「始業式が近づいてから夜に学校の話をするようになり、朝になると腹痛を訴えます。休むと昼頃には元気になります。本人は理由をまだ話していません。学校で何か変わった様子がないか見ていただけますか」と伝えるだけでも十分です。

学校側と家庭側の情報を合わせることで、家庭では見えなかったことが分かる場合があります。

「教室に入れない=学校にまったく行けない」ではない

ここは意外と知られていないところです。朝から通常どおり教室に入り、最後まで授業を受けることだけが学校とのつながり方ではありません。

学校と相談しながら遅れて登校する、短時間だけ行く、保健室や別室を利用するなど、その子に合わせた方法を検討できる場合があります。

北区では教室への登校は難しいものの、学校内の別室であれば過ごせる児童・生徒を支える「校内別室指導支援員配置事業」を実施しています。

2026年度時点では、区立小学校3校と区立中学校全12校(義務教育学校後期課程を含む)で実施されています。学校によって環境は異なるので、在籍校に「教室以外で過ごせる場所はありますか」と聞いてみるとよいでしょう。

北区には「学校の外」にも居場所がある

学校の門をくぐること自体がつらい場合には、学校外の選択肢もあります。

まなびルーム「ありおーそ」

「学校には登校できないけれど外出はできる」という子どもの居場所と、多様な学びの機会をつくる北区の取り組みです。

王子東児童館・赤羽児童館・田端児童館の3か所で実施されており、区内在住の小・中学生が対象です。北区在住であれば私立学校に通っている子どもも利用できます。

開室は学校休業日を除く火曜日から金曜日。利用する場合は教育総合相談センターへの相談や面談があります。

「学校へ戻るための場所」と最初から決めつけるのではなく、まず安心して外へ出られる場所の一つとして知っておきたい選択肢です。

教育支援センター「ホップ・ステップ・ジャンプ教室」

もう少し学習や活動にも取り組みたい場合には、北区教育支援センターの「ホップ・ステップ・ジャンプ教室」という選択肢があります。

2026年4月から新しい体制となり、さまざまな理由で学校に行けない子どもの「心の居場所」として、学習支援や体験活動、カウンセリングなどを行っています。

活動時間は午前9時から午後3時まで。さらに午後3時30分から午後4時40分までは「居場所」として施設を利用できます。

利用を考える場合は、在籍している学校と相談したうえで北区教育総合相談センターへ面談・見学を申し込みます。

家から出ることが難しいなら「ステラ」という選択肢も

外出自体が負担になっている子に「ありおーそや教育支援センターに行こう」と言っても、それ自体が難しいことがあります。

北区にはオンライン上の居場所バーチャル・ルーム「ステラ」があります。

対象は北区立小・中学校・義務教育学校に在籍している不登校の児童・生徒です。バーチャル空間にアバターで入り、他者との交流やゲーム、レクリエーションなどのグループ活動に参加できます。

フリータイムは祝日を除く月曜日から金曜日の午前10時から午後3時。支援員と一緒に活動する「ステラ・タイム」も設けられています。

申し込みは在籍している学校を通して行います。

「家から出られないから支援につながれない」と考えなくてもよいのは、保護者にとっても知っておきたいところです。

土曜日に参加できる東京家政大学「ホットルーム」も

北区教育委員会と東京家政大学が連携して、不登校傾向や不登校状態にある小・中学生の居場所となる「ホットルーム」も実施しています。

場所は東京家政大学板橋キャンパス。教育・心理・福祉を学ぶ大学生のサポートを受けながら、学習やゲーム、工作、交流などを行います。

2026年度は土曜日の午後2時から午後4時に開催。毎回参加する必要はなく、参加できる範囲で利用できます。北区在住であれば私立学校に通っている小・中学生も対象です。

平日の居場所とは少し違い、「まず週末に外へ出てみる」「学校とは違う場所で人と関わってみる」といった選択肢になるのも特徴です。

フリースクールなら東京都+北区の助成金も確認

公的な支援だけでなく、民間のフリースクールが合う子どももいます。ただ、継続して利用するとなると毎月の利用料は家庭にとって大きな負担です。

北区でフリースクールを検討するなら知っておきたいのが、東京都の助成に加えて、条件を満たせば北区独自の助成も受けられることです。

東京都は月額最大2万円を助成

東京都では2026年度、フリースクール等に通う不登校の小・中学生の保護者を対象に、利用料について子ども1人につき月額2万円を上限として助成しています。

対象となるのは東京都内に住む小・中学生の保護者で、利用するフリースクール等にも東京都が定める要件があります。

月額2万円が一律でもらえるわけではありません。実際の対象利用料が2万円より少ない場合は、その利用料が上限になります。また、入会金・施設維持費・教材費などは助成対象外です。

2026年度 東京都のフリースクール助成
対象:フリースクール等に通う不登校の小・中学生の保護者
助成額:子ども1人につき月額最大2万円
対象経費:フリースクール等の利用料
申請受付:2026年5月27日~2027年2月12日

東京都の助成を受けるには交付申請だけでなく、四半期ごとの利用状況報告も必要です。利用状況についてはフリースクール側が作成する書類や、在籍校による確認が必要になる手続きもあります。

北区はさらに月額最大1万円を助成

そして北区には、東京都の制度とは別に「北区フリースクール等利用者支援事業助成金」があります。

対象となるのは、東京都の2026年度フリースクール等利用者支援事業助成金の交付が決定した方のうち、北区立学校に在籍している児童・生徒の保護者です。

北区の助成額は児童・生徒1人につき月額最大1万円です。

つまり条件を満たせば、東京都の月額最大2万円に北区の月額最大1万円が加わり、フリースクールの利用料について合計で月額最大3万円の助成を受けられる可能性があります。

たとえば対象となる利用料が月4万円の場合

東京都:最大2万円

北区:最大1万円
合計最大3万円

それぞれの条件を満たして満額が助成された場合、月4万円の対象利用料に対する自己負担は月1万円となる計算です。

ただし、東京都と北区から合わせて実際に負担した対象利用料を超えて助成されるわけではありません。北区の制度では、保護者が負担した利用料から東京都の助成金を差し引いた金額が1万円未満の場合、北区の助成額もその残額に合わせて減額されます。

東京都に申請すれば北区分も自動でもらえるわけではない

ここは特に注意したいところです。

東京都と北区は別の助成制度なので、それぞれに手続きが必要です。

STEP
東京都の助成を申請

まず東京都の「フリースクール等利用者支援事業助成金」の交付申請を行います。

STEP
東京都から交付決定を受ける

北区の助成を受けるためには、東京都の2026年度助成金の交付決定を受けていることが条件です。

STEP
北区へ別途申請

東京都から交付される交付決定通知書の写しや、対象経費を支払ったことが分かる書類の写しなどを添えて北区へ申請します。

2026年度の北区の申請期間は2026年8月3日から2027年3月31日までとなっています。

ここで注意したいのは、東京都の助成は「都内在住の小・中学生の保護者」が対象ですが、北区独自の追加助成は「北区立学校に在籍している児童・生徒の保護者」という条件があることです。

フリースクールは費用がかかるからと最初から選択肢から外すのではなく、実際の利用料から東京都と北区の助成額を差し引くと自己負担がいくらになるのかまで確認してから検討してもよいでしょう。

どこに相談すればいいか分からなければ北区教育総合相談センター

ここまでいろいろな選択肢を紹介しましたが、「結局うちの子にはどれが合うのか分からない」という家庭も多いのではないでしょうか。

そんなときの入口として知っておきたいのが北区教育総合相談センターです。

北区教育総合相談センター

相談内容:学校生活、友人関係、学校不適応、不登校、家族関係、発達など
電話:03-3908-1326
受付:平日 午前8時30分~午後5時30分
所在地:北区滝野川2-52-10 北区役所滝野川分庁舎

教育相談では、心理士や教育相談員が電話・来所・メールなどで相談を受け付けています。

「まだ数日しか休んでいない」「不登校というほどではない気がする」という段階でも、学校への行きづらさについて相談できます。

また、北区教育総合相談センターは相談を聞くだけの場所ではありません。校内別室、「ありおーそ」、「ステラ」、教育支援センター、フリースクール利用者への助成など、北区の不登校支援をまとめて担当しています。

どこにつながればいいか分からないときに「今こういう状態なのですが、どんな選択肢がありますか」と相談する入口として覚えておくとよいでしょう。

学校の問題だけではないと感じたら子ども家庭支援センター

登校しぶりが続くと、困るのは学校のことだけではありません。

仕事を休まなければならない、きょうだいへの対応が難しい、親自身が疲れ切ってしまう、夫婦で考え方が違うなど、家庭全体に影響が広がることもあります。

そんなときは北区子ども家庭支援センターも相談先になります。

子ども家庭支援センターでは、0歳から18歳未満の子どもと子育てに関する相談を受け付けています。子ども本人からの相談も可能です。

「子どもへの接し方が分からなくなってきた」「親のほうが疲れてしまった」「家庭全体のことを相談したい」という場合は、教育相談とは違う方向から支えてもらえる場所として知っておきたい窓口です。

スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーは何が違う?

学校に相談すると、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーという名前を聞くことがあります。似ていますが役割には違いがあります。

スクールカウンセラー

子どもや保護者の気持ち、不安、対人関係など心理面を中心に相談します。

スクールソーシャルワーカー

学校だけでなく家庭や福祉など、複数の環境にまたがる困りごとを整理し、必要な支援機関との連携を支えます。

「子どもの気持ちについて相談したい」ならスクールカウンセラー、「家庭の事情も含めてどんな支援につながれるか考えたい」ならスクールソーシャルワーカーというように、相談内容によって使い分けることができます。

子ども本人が行きたがらなくても親だけで相談できる

「本人が相談に行きたがらないから何もできない」と考えてしまうこともあります。

でも、最初は保護者だけが相談する方法もあります。

子ども自身がまだ「誰かに相談したい」と思える状態ではなくても、保護者が状況を整理し、接し方や今後の選択肢について相談することはできます。

相談したからといって、すぐに教育支援センターやフリースクールへ行くことが決まるわけでもありません。

相談は行き先を決める場所というより、今ある選択肢を増やす場所と考えると利用しやすいのではないでしょうか。

こんなときは「しばらく様子を見る」だけにしない

登校しぶりは、その日のうちに原因が分かるとは限りません。ただし、明らかに強い苦痛がある場合には、登校よりも子どもの安全や心身の状態を優先して考える必要があります。

「消えたい」「死にたい」などの発言がある、極端に眠れない・食べられない状態が続く、強いパニック状態になる、いじめや暴力を受けている可能性があるなど、普段と大きく違う様子が見られる場合は、学校や教育相談だけでなく必要に応じて医療機関などへの相談も検討します。

「登校できるようにすること」よりも、まず子どもの安全を確保することが優先です。

不登校の子どもをもつ保護者同士で話せる場もある

子どもが学校へ行けなくなると、親自身が孤立しやすくなります。

周囲から「少しくらい無理にでも行かせたほうがいい」「休ませるから行けなくなる」などと言われ、さらに悩んでしまうこともあるかもしれません。

北区では2026年度、「不登校の子どもをもつ保護者のつどい」を開催しています。

不登校支援について学ぶ学習会や保護者同士のグループ懇談会があり、第1回は2026年8月31日。その後も11月、12月、2027年1月に開催が予定されています。

子どもの相談先を探すことと同じくらい、親自身が安心して話せる場所を持つことも大切です。

結局どこに相談する?状態別に考えてみる

朝少し行きづらそう
→ まず担任・養護教諭・スクールカウンセラーへ

教室には入れないが学校には行けそう
→ 校内の別室について学校へ相談

学校には行けないが外出はできる
→ まなびルーム「ありおーそ」などを検討

学習や活動を含めた継続的な居場所がほしい
→ 教育支援センター「ホップ・ステップ・ジャンプ教室」

外へ出ること自体が難しい
→ バーチャル・ルーム「ステラ」について在籍校へ相談

学校とは違う場所で週末から人と関わってみたい
→ 東京家政大学「ホットルーム」

民間の居場所も探したい
→ フリースクール+東京都・北区の助成制度を確認

どれが合うのか分からない
→ 北区教育総合相談センターへ

親自身や家庭全体がしんどくなっている
→ 北区子ども家庭支援センターも選択肢

さいごに

子どもが学校へ行きたがらないと、親はつい「明日は行けるかな」「来週には戻れるかな」と登校できる日を考えてしまいます。

でも北区には、教室以外の場所、学校以外の場所、オンラインの居場所、民間のフリースクールまで、いくつものつながり方があります。

今日休んだからといって、その先まで今日決める必要はありません。

まず学校に今の状態を伝える。相談先を一つ知っておく。必要になったら見学してみる。利用できる助成制度を調べてみる。それくらいの一歩でも十分です。

「学校へ行くか、家にいるか」の二択にしないこと。それだけでも、子どもと保護者の選択肢はずいぶん広がります。

なお、相談時間や事業内容、助成制度、開催日は年度途中で変更される場合があります。実際に利用するときは、北区や東京都の公式ホームページ、在籍している学校で最新情報を確認してください。

大丈夫です。

Threadsで更新情報を配信中

情報は更新時点のものです。最新情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

この記事を書いた人

「東京きたくりっぷ」はやとーさん

東京都北区在勤のはやとーさんです。地域情報メディア『東京きたくりっぷ』で、暮らしに役立つ地元情報を発信しています。

注目記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次