子どもから「カブトムシを探しに行きたい!」と言われたとき、北区のどこへ行けばいいのか迷いますよね。木がたくさんある公園ならどこでも見つかるわけではありませんし、そもそも虫を捕まえて持ち帰っていい場所なのかも気になるところです。
地域情報メディア『東京きたくりっぷ』のエリア担当ライター、はやとーさんです。わが家でも子どもが小さい頃はカブトムシ探しに夢中になり、夏になると「今日はいるかな?」と木を見ながら歩いていました。
でも実際に調べてみると、「カブトムシがいそうな場所」と「カブトムシを採っていい場所」は別なんですよね。
この記事では、北区で自然の中の昆虫を探すならどこへ行くか、カブトムシが好む木の見つけ方、昼間に探すときに見る場所、公園でやってはいけない探し方まで具体的にまとめました。さらに、野外で見つからなかったときに2026年夏にカブトムシを見られる施設も紹介します。
最初に結論|目的によって行く場所を変える
今回紹介する場所は、それぞれ役割が違います。
| 場所 | 向いていること | ポイント |
|---|---|---|
| 赤羽自然観察公園 | 自然の中で昆虫を探す | 採集ではなく観察が基本 |
| 清水坂公園・自然ふれあい情報館 | 北区の生き物を調べる | 展示や自然園とセットで楽しめる |
| 足立区生物園 | カブトムシを確実に見たい | 2026年夏はカブトムシ・クワガタ企画展を開催 |
| 板橋区立熱帯環境植物館 | 世界のカブトムシにも触れたい | 2026年夏は大型甲虫の展示・ふれあいあり |
「今日は絶対にカブトムシを見たい」という日と、「見つかるか分からないけれど自然の中を探してみたい」という日では、選ぶ場所が違います。
ここを先に決めておくと、子どもも大人もがっかりしにくくなります。
カブトムシはどんな場所にいる?
カブトムシは、本州・四国・九州などに分布し、クヌギやコナラなどがある雑木林で見られる昆虫です。カブトムシが探しているのは、木そのものというより樹液が出ている場所です。
夜になると活発に動き、においを頼りに樹液の出る木を探して飛び回ります。つまり「クヌギを見つけた=カブトムシがいる」ではありません。
木の種類よりも「自然に樹液が出ている場所があるか」を見るのがポイントです。
クヌギとコナラを子どもと見分けてみる
カブトムシ探しでは「クヌギ」「コナラ」という名前をよく聞きます。
子どもと歩くなら、カブトムシだけを探すのではなく木の違いを見るところから始めると、見つからなかった日も楽しめます。
- クヌギ
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樹皮に深い縦の割れ目があり、葉は細長く、縁がギザギザしています。
- コナラ
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クヌギより葉が少し幅広く、秋には細長い形のどんぐりができます。
ただし、カブトムシを探すために木の皮をはがしたり、傷を付けたりするのはNGです。自然に樹液が出ている木を探しましょう。
樹液が出ている場所はカブトムシ以外も面白い
樹液が出ている木を見つけても、そこにカブトムシがいるとは限りません。チョウ、ガ、カナブンなど、さまざまな昆虫が樹液に集まります。これが実は、子どもとの観察ではかなり面白いところ。
「カブトムシいなかった」で終わらせず、樹液レストランに今日は誰が来ているのかを見てみると、虫探しそのものが楽しくなります。
樹液の木ではハチにも注意
樹液はカブトムシだけの食べ物ではありません。ハチなどほかの昆虫が集まっていることもあります。子どもが虫を見つけて急に木へ近づくこともあるので、まず大人が周囲を確認しましょう。
ハチが樹液を利用している場合は、無理に近づいたり追い払ったりせずその木から離れます。
夜行性なのに北区の公園は夜に入れない場所も
カブトムシ探しで一番悩ましいのが時間です。カブトムシは夜になると活発に行動します。ところが、公園には開園時間があります。
赤羽自然観察公園の場合、2026年8月現在、4月から9月は午前8時から午後6時まで。夜のカブトムシが活発になる時間帯に入園することはできません。つまり赤羽自然観察公園では、「夜の樹液に集まるカブトムシを狙う場所」ではないと考えた方がいいです。
午前8時からでも探すならどこを見る?
夜に活動したカブトムシが、朝になると木の陰などへ移動することがあります。午前8時から探すなら、木の高いところだけを見上げるより次の場所をゆっくり見てみます。
- 自然に樹液が出ている幹
- 太い枝の付け根
- 木の陰になっている部分
- 木の根元周辺
- 樹液に集まっているほかの昆虫
ただし、公園の地面を掘ったり、落ち葉を大量にかき分けたり、朽ち木を壊したりするのはやめましょう。そこはカブトムシだけでなく、幼虫や小さな生き物の生活場所でもあります。
赤羽自然観察公園|「捕る場所」ではなく「探す場所」
北区内で自然の中の昆虫を探してみたいなら、候補にしやすいのが赤羽自然観察公園です。
元自衛隊十条駐屯地として使われていた土地の一部を整備した公園で、谷状の地形と湧水を生かしながら、その地域本来の植生を回復させる取り組みが続けられています。
- 所在地
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北区赤羽西5-2-34
- 開園時間
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4月~9月は8時~18時、10月~3月は8時~16時30分。入園は閉園30分前まで。
- 料金
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無料
- アクセス
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JR赤羽駅西口から徒歩約15分。本蓮沼駅から徒歩約13分。
ただし、ここで大事なのが利用ルールです。
赤羽自然観察公園では、「むやみに生き物を採取しない」「生き物にえさを与えない」ことがルールとして示されています。
そのため「カブトムシを何匹も捕まえて持ち帰る場所」として紹介するのは適切ではありません。
子どもと一緒なら、虫取り網よりも「今日は何種類の虫を見つけられるかな?」という観察目的で行く方が、この公園には合っています。
赤羽自然観察公園でバナナトラップはしない
カブトムシの捕まえ方を検索すると、バナナなどを発酵させた仕掛けを木に付ける方法が紹介されていることがあります。
わが家でも以前、別の場所でバナナを使った仕掛けを作って虫を観察したことがあります。夜に見に行くとカブトムシだけではなくいろいろな昆虫が集まっていて、大人の私まで夢中になったのを覚えています。
ただし、赤羽自然観察公園で同じことをするのはおすすめしません。同公園では生き物へのえさやりをしないルールがあり、持ち込んだものは持ち帰る必要があります。
バナナや蜜を木に塗る、仕掛けを残して帰るといった探し方ではなく、自然にある樹液や昆虫を観察しましょう。
清水坂公園は「カブトムシを捕る場所」より調べる場所
もう一つ北区内でおすすめしたいのが、十条仲原にある清水坂公園と自然ふれあい情報館です。清水坂公園には約68種360本の樹木が植えられ、園内には自然ふれあい情報館があります。
情報館では北区で見られる昆虫、植物、魚類などについて学ぶことができ、小さな池や田んぼがある自然園も併設されています。
ここを「カブトムシの採集ポイント」と考えるよりも、見つけた虫の名前を調べたり、北区にはどんな生き物が暮らしているのかを知ったりする場所として使うのがおすすめです。
- 自然ふれあい情報館
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北区十条仲原4-2-1 清水坂公園内
- 開館時間
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9時30分~16時30分
- 料金
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無料
- 休館日
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月曜日。祝日の場合は翌日。年末年始。
見つけた虫を写真に撮って情報館で調べる
子どもとの虫探しでおすすめなのが、「捕まえる」より「写真に残す」方法です。スマートフォンで虫と木の写真を撮っておき、自然ふれあい情報館で図鑑や展示を見ながら調べます。
カブトムシそのものを見つけられなくても、知らないチョウや甲虫、セミを撮って帰れば「この虫は何だったんだろう?」という次の楽しみができます。
これなら、夏休みの自由研究にもつなげやすいですね。
子どもに渡したい「カブトムシ探しミッション」
カブトムシだけを目的にすると、見つからなかったときに子どもががっかりしてしまいます。そこで、こんなミッションを決めてから歩いてみるのもおすすめです。
- クヌギかコナラを見つける
- 自然に樹液が出ている木を探す
- 樹液に来ている虫を3種類見つける
- セミの抜け殻を見つける
- 知らない虫を1種類写真に撮る
- 落ちているどんぐりの形を比べる
カブトムシがいなくても全部クリアできたら大成功。
「何匹捕れたか」ではなく「何を発見したか」にすると、自然観察がぐっと面白くなります。
カブトムシを見つけたら角だけでなく触角も見てみる
運よくカブトムシを見つけたら、すぐ捕まえる前に少し観察してみてください。オスの大きな角はもちろんですが、注目したいのが触角です。
カブトムシの触角の先端は3つに分かれ、においを感じ取る役割があります。
樹液を探しているときに触角がどう動いているかを見ると、「どうやって夜の森で餌を探しているの?」という子どもの疑問につながります。
幼虫を探すために公園の土を掘らない
カブトムシの幼虫は、腐葉土などを食べて育ちます。そのことを知ると「木の根元を掘れば幼虫がいるかも」と考えたくなりますが、公園で土や腐葉土を掘り返すのはおすすめできません。
そこにはカブトムシ以外にもたくさんの生き物が暮らしています。観察公園では、地面の中まで含めて一つの自然環境です。幼虫の生活を見たいなら、生物園の展示や自宅で飼育している個体を観察する方が安心です。
2026年夏なら足立区生物園でカブトムシを確実に見られる
「自然の中で探すのもいいけれど、子どもにどうしてもカブトムシを見せたい」という場合は、足立区生物園まで範囲を広げるのがおすすめです。
2026年7月8日から9月6日まで、2階のむしむしコーナーで「カブトムシ・クワガタムシ~くらべてみるとちがいが見える~」が開催されています。
カブトムシとクワガタムシの体のつくりや生活サイクルを比べながら観察できるので、「森で捕まえる」だけでは分からない部分まで見ることができます。
さらに2026年7月21日から8月31日までは夏休み研究応援キャンペーンが行われ、対象となる18歳までの子どもは入園無料です。
夏休み期間は休まず開園し、開園時間も17時30分まで延長されています。
- 足立区生物園
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足立区保木間2-17-1
- 通常料金
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高校生以上300円、小・中学生150円、未就学児無料
- 2026年夏休み
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7月21日~8月31日は対象となる18歳まで入園無料
2026年の夏休みに行くなら、かなり使いやすい切り替え先です。
世界のカブトムシを触りたいなら板橋区立熱帯環境植物館
もう一つ北区から行きやすい候補が、板橋区高島平の熱帯環境植物館です。2026年7月7日から8月30日まで、夏休み特別展「熱帯の昆虫2026」が開催されています。
ヘラクレスオオカブトやギラファノコギリクワガタなど10種以上の生体展示があり、ふれあいコーナーではヘラクレスオオカブト、コーカサスオオカブトなど大型甲虫に触れる体験も行われています。
日本の雑木林でカブトムシを探す体験とは別物ですが、「カブトムシを間近で見たい」「世界の種類も見比べたい」という子にはかなり楽しめる場所です。
雨の日の夏休みのお出かけ先としても使えます。
カブトムシ探しの服装は虫取り網より先に考える
子どもと虫探しに行くと、最初に虫取り網やケースを用意したくなります。でも観察目的なら、まず優先したいのは服装です。
- 歩きやすい運動靴
- 帽子
- 飲み物
- タオル
- 虫よけ
- 必要に応じて長袖・長ズボン
- スマートフォンやカメラ
- 小さな観察ノートと鉛筆
特に真夏は、虫探しに集中しているうちに水分補給を忘れやすいです。「あと一本だけ木を見よう」が続いてしまうので、時間を決めて休憩を入れるようにしています。
夏休みの自由研究にするなら「捕れた数」ではなく記録を残す
カブトムシ探しは、自由研究にもつなげやすいテーマです。おすすめは「何匹捕まえたか」ではなく、条件を記録する方法です。
- 行った日
- 時間
- 天気
- 見た木の種類
- 樹液が出ていたか
- どんな昆虫が来ていたか
- 虫がいた高さ
- 写真
別の日に同じ場所へ行って比較すれば、「前回と何が違った?」という研究になります。
自然ふれあい情報館や足立区生物園で調べたことを加えれば、ただ虫を捕まえただけではない自由研究になりますね。
見つからない日は失敗ではない
カブトムシ探しに行って、一匹も見つからないことは普通にあります。自然の生き物なので、その日に必ず会えるものではありません。
でも、クヌギを覚えたり、樹液に集まる虫を見たり、セミの抜け殻を拾わずに観察したり、「この虫なんだろう?」と親子で調べたりした時間は残ります。
わが家では以前、上の子と下の子を自転車に乗せて走っていたとき、目の前を飛んでいたカラスが突然カブトムシを落としていったことがありました。
「こんなところで?」とみんなで大笑いしたのですが、今でも家族で話す夏の思い出です。一生懸命探しても見つからない日がある一方で、思いもしない場所で出会うこともあります。
北区でカブトムシを探すなら「捕る」より「発見する」
北区には、山の雑木林のように夜通し自由に虫取りできる場所がたくさんあるわけではありません。
赤羽自然観察公園も、自然を回復させながら生き物とのふれあいを楽しむためにつくられた場所です。
だからこそ、カブトムシを何匹持ち帰れるかではなく、「この街の中にどんな生き物が暮らしているのかを親子で探してみる」という楽しみ方が合っていると思います。
まず自然の中を探してみたいなら赤羽自然観察公園へ。虫についてもっと知りたくなったら清水坂公園の自然ふれあい情報館へ。
「今日は絶対カブトムシが見たい!」という日は足立区生物園や板橋区立熱帯環境植物館へ切り替える。
そんなふうに目的を分ければ、見つかった日も見つからなかった日も、夏休みの楽しい一日になります。
カブトムシそのものだけでなく、木のにおい、セミの声、知らない虫を見つけた瞬間まで、親子でたくさんの「なんだろう?」を持ち帰ってみてくださいね。












