もし自分が話せなくなったら誰に連絡してほしいか。大切な書類はどこにあるか。頭では分かっていても、周りの人に伝えていないことは意外とあるものです。
地域情報メディア『東京きたくりっぷ』のエリア担当ライター、はやとーさんです。
北区では2026年10月1日から「あんしんみらいプロジェクト」が始まりました。終活について相談する窓口と、必要な情報を区に登録する仕組みがあります。利用できる人と手続き先を分けて紹介します。
相談と登録は別の窓口
| 内容 | 対象 | 窓口 |
|---|---|---|
| 終活相談 | 北区在住の方 | 北区社会福祉協議会 権利擁護センター「あんしん北」 |
| 終活情報の登録 | 北区在住のおおむね65歳以上の方 | 北区役所 高齢福祉課 第一庁舎1階10番 |
相談では考えが整理できていなくても大丈夫です。一方の登録は連絡先や書類の所在などを届ける手続きです。「相談に行けば自動的に登録される」というものではありません。
登録できる情報

登録は無料です。緊急連絡先やかかりつけ医、持病・アレルギーの情報に加えて、エンディングノートや遺言書の有無・保管場所などを登録できます。ペットの引受人も項目に含まれています。
自分に必要な情報を選んで整理することが大切です。たとえば一人暮らしなら連絡先、持病があるなら医療情報、動物と暮らしているなら預け先。暮らしに合わせて考えてみましょう。
これは必要な人に情報を伝えるための登録です。葬儀の実施や財産の管理などを区へまとめて依頼する契約とは別に考えましょう。希望の実現に必要な契約や専門的な手続きは相談窓口で確認できます。
どんなときに使われるか
本人が意思を伝えられなくなったときや亡くなったときなどに、警察・消防・医療機関・福祉関係機関や登録された関係者などからの照会に応じて情報を提供する仕組みです。誰でも自由に閲覧できる名簿ではありません。
書類を作ったことが周囲に伝わっていなければ、必要な場面で見つけてもらえないことがあります。「何を書いたか」に加えて「どこにあるか」を残す意味はそこにあります。
登録までの流れ

- 公式の登録申請書に必要事項を記入する
- 緊急連絡先やペットの引受人を登録する場合は所定の同意書を用意する
- 本人確認書類などをそろえて高齢福祉課へ申請する
- 郵送される登録証と登録カードを受け取る
申請は本人が行うのが基本です。認知機能の低下などで本人による申請が難しい場合は成年後見人による手続きが案内されています。委任を受けた家族などが代理申請する方法は使えません。
家族が手伝う場合は書類を一緒に読むところから。本人の希望を確かめずに連絡先や引受人を決めてしまわないようにしたいですね。
相談できる場所と時間
一般相談は平日9時~16時に電話または窓口で受け付けています。あんしん北の所在地は北区岸町1-6-17。電話は 03-3908-7280 です。
専門家による相談は原則として第1・第3水曜日で事前予約が必要です。相談日の前週金曜日までに申し込み、相談時間は約1時間が目安とされています。具体的な日程や空きは窓口へ確認してください。
相談したいことを一つメモしておくと話し始めやすくなります。「頼める親族がいない」「書類の保管方法を知りたい」など、今の困りごとを言葉にするだけでも一歩になります。
登録した後も見直す

緊急連絡先の電話番号が変わったり書類を別の場所へ移したりしたら、登録情報も更新しましょう。変更や削除には所定の届出があります。登録したまま何年も置いておくと、必要なときに連絡がつかないことも考えられます。
連絡先になる相手には事前に役割を話しておくと安心です。「名前を書いてよいか」だけでなく「どんなときに連絡が来るか」まで共有しておきたいですね。
今の安心につながる準備
終活と聞くと大きな決断が必要に思えるかもしれません。でも今日は連絡先を一つ確かめるだけでも十分です。自分の希望を言葉にしておくことは、これからの暮らしを安心して続ける準備にもなります。
この記事は2026年10月3日時点の北区公式案内をもとにしています。












