振袖を探し始めると、最初は「赤がいいかな」「今っぽいくすみカラーもかわいい」と衣装の色や柄に目が向きます。でも実際に調べていくと、レンタル料金だけでは比べられないことに気づきます。
前撮りは料金に入っているのか、成人式当日の着付けは頼めるのか、ヘアセットは別料金なのか。さらに、お母さんの振袖を使う「ママ振」なら、小物だけ借りられるお店もあります。
地域情報メディア『東京きたくりっぷ』のエリア担当ライター、はやとーさんです。振袖は金額も大きく、成人式当日まで長く付き合うもの。だからこそ「どの振袖がかわいいか」だけでなく、家族が何をどこまでお願いしたいのかを先に考えておくと選びやすくなります。
この記事では、赤羽・王子・西ケ原など東京都北区で振袖や成人記念撮影を相談できる6店舗を比較します。レンタル、ママ振、前撮り、成人式当日の支度まで含めて、それぞれどんな人に向いているのか詳しく見ていきます。
北区の振袖6店をまず比較
今回紹介する6店舗は、同じ「成人式の振袖を相談できるお店」でもかなりタイプが違います。
| 店舗 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Furisode Flower | 振袖レンタル・ママ振相談 | 赤羽でじっくり相談したい |
| 丸大貸衣裳店 | 地元の貸衣装+写真 | 赤羽で衣装と写真を相談したい |
| 写真館ピノキオ王子店 | 前撮りから当日支度まで | できるだけ一か所で済ませたい |
| スタジオアリス王子桜田通り店 | 定額レンタル+前撮り | 料金を分かりやすくしたい |
| サカエ写真館 | 地域写真館+提携衣装 | 写真を中心に考えたい |
| タナカフォトスタジオ | 持込振袖・美容・撮影 | ママ振や写真を重視したい |
「一番安い店」を探すより、「どこまでお願いしたいか」で選ぶのがポイントです。
全部まとめたいなら写真館ピノキオ王子店
写真館ピノキオ王子店は、王子駅から歩いて行ける写真館です。
大きな特徴は、振袖レンタルだけではなく、前撮りと成人式当日の支度まで含めたプランを選べること。
たとえばBプランは税込160,000円。振袖一式30点に加えて、成人式当日のヘアセット・着付け、前撮り時のヘアセット・着付け、35カットの撮影データまでセットになっています。
Aプランは税込220,000円で、選べる振袖のグレードが変わります。
ピノキオの強み
- 振袖レンタル
- 前撮り
- 前撮り時のヘアセット・着付け
- 成人式当日のヘアセット・着付け
- 撮影データ
これらを別々の店へ予約する必要が少ないのは、初めて成人式を迎える家庭にはかなり分かりやすいところです。
さらに手持ちの振袖を使う「持込プラン」もあり、前撮りと成人式当日の支度、35カットのデータを含むプランも用意されています。
「ママ振を着せたいけれど、着付けや写真はプロにまとめてお願いしたい」という家庭にも候補になります。
向いている人:衣装・写真・成人式当日の支度をできるだけ一か所にまとめたい家庭
料金を分かりやすくしたいならスタジオアリス
スタジオアリス王子桜田通り店では、成人式振袖レンタルと前撮りを組み合わせた「ふりホ」を利用できます。
2026年現在の料金は税込109,780円。選ぶ振袖によって基本料金が変わらないところが分かりやすいポイントです。
振袖や帯、小物に加えて、前撮り時の着付け・ヘアセット、美肌加工付き撮影データなどが含まれています。
ただし、ここはピノキオとの大きな違いです。
前撮り時の着付けとヘアセットは含まれますが、成人式当日の着付け・ヘアセットは別に考える必要があります。
つまり「振袖と前撮りまではアリス」「成人式当日はいつもの美容室」という組み方もできます。
家の近くですでにお願いしたい美容室がある家庭なら、むしろ自由度があります。
王子桜田通り店はサミットストア内にあり、駐車場を利用できるのも家族で相談へ行くときには便利です。
向いている人:振袖レンタルと前撮りの料金をできるだけ分かりやすくしたい家庭
赤羽で振袖をじっくり相談するならFurisode Flower
Furisode Flower(振袖フラワー)赤羽駅前店は、JR赤羽駅東口から徒歩1分ほどの振袖レンタル店です。
「完全手ぶら」を掲げていて、振袖だけではなく着付けに必要な小物まで一式用意されているのが特徴です。
成人式と前撮りのダブルレンタルでは、完全手ぶらのフルセットが税込135,300円。前撮りと成人式で振袖を2回レンタルする内容です。
ただし、前撮り料金や成人式当日のお支度料金は別になります。「135,300円ですべて終わる」と考えず、着付け・ヘアメイク・撮影まで入れた総額を確認しておきたいところです。
ママ振相談がかなり具体的
Furisode Flowerで注目したいのが、ママ振への対応です。
お母さんやお姉さんの振袖を持参して、実際に合わせながら小物だけレンタルすることができます。
「振袖はあるけれど半衿が黄ばんでいる」「草履が古くなっている」「今っぽい帯締めだけ使いたい」といった相談ができ、小物は必要なものだけ借りられます。
昔の振袖をそのまま着せるのではなく、刺繍半衿や重ね衿、帯締め、帯揚げ、髪飾りなどを変えて娘さんらしい雰囲気にしたい家庭には面白い選択肢です。
直営美容室として赤羽のwispや王子のVAN COUNCILなども案内されています。成人式の美容予約まで一緒に相談したい場合は早めに確認しておきましょう。
向いている人:レンタルだけでなく、ママ振や小物まで細かく相談したい家庭
赤羽の地元店で探したいなら丸大貸衣裳店
丸大貸衣裳店・スタジオ丸大は赤羽で長く営業している貸衣装店です。
成人式振袖をはじめ、卒業袴、訪問着、留袖などさまざまな着物を扱い、店内で記念撮影も相談できます。
成人式振袖は税込275,000円までと案内されています。写真は基本料金1枚目が税込11,000円です。
ここで注意したいのは、大手のセットプランのように「何点セットで前撮り・ヘア・当日着付けまで全部込み」と一律表示されているわけではないことです。
だからこそ相談するときは、振袖を気に入った段階で次の内容までまとめて見積もってもらうのがおすすめです。
- 振袖と帯
- 長襦袢
- 草履・バッグ
- ショール
- 着付け小物
- 前撮り
- 成人式当日の着付け
- ヘアセット
チェーン店の決まったパッケージより、「必要なものを対面で相談しながら決めたい」という家庭に向いています。
赤羽駅東口から徒歩7分ほど、赤羽岩淵駅からは徒歩2分ほどです。
向いている人:赤羽の地元店で衣装を見ながら対面で相談したい家庭
昔ながらの成人記念写真を残すならサカエ写真館
サカエ写真館は赤羽3丁目にある地域の写真館です。
成人式、七五三、お宮参り、家族写真などを扱っています。
料金は六切1種類1ポーズが税込16,000円、成人の着付けは税込8,000円と案内されています。
特徴的なのが、衣装レンタル店の丸昌と提携していることです。成人女性用の振袖などを提携価格で利用でき、池袋の丸昌で選んだ衣装を撮影前日までにサカエ写真館へ搬入してもらえる仕組みがあります。
つまり「振袖を大量に置いている大型レンタル店」というより、衣装は提携店で選び、赤羽の写真館で落ち着いて撮影するという使い方ができます。
写真を何十カットもデータでもらうことより、台紙に入った成人記念写真をきちんと残したい家庭にも合いそうです。
赤羽岩淵駅から近く、駐車場についても相談できます。
向いている人:成人式の写真を昔ながらの写真館できちんと残したい家庭
ママ振の前撮りならタナカフォトスタジオも候補
タナカフォトスタジオは北区西ケ原にある写真館です。
駒込駅から徒歩5分ほど。スタジオの隣に美容室があり、ヘアメイク、着付け、撮影まで同じ場所で進められます。
成人式撮影では店舗の衣装を利用するほか、手持ちの振袖も持ち込み料なしで着付けに対応しています。
そのため、「振袖はお母さんのものを使いたいけれど、前撮りはきちんと写真館で残したい」という家庭には特に使いやすいタイプです。
成人女性の参考料金では、着付け税込12,100円、ヘアメイク税込14,300円、3面台紙仕上げ税込48,400円で、合計税込74,800円という例が掲載されています。
レンタル込みの料金ではないので、手持ち振袖がある家庭と、振袖一式からレンタルしたい家庭では総額が変わります。
向いている人:ママ振・手持ち振袖を使って前撮りや家族写真をしっかり残したい家庭
6店を料金だけで比べると失敗しやすい
ここまで見ると「10万円台ならスタジオアリスが安い」と思うかもしれません。
ただし、振袖の場合は表示価格だけでは単純に比較できません。
| 店舗 | 確認できる料金例 | 特に確認したいもの |
|---|---|---|
| Furisode Flower | 135,300円 | 前撮り・当日美容は別 |
| 丸大 | 振袖~275,000円 | 小物・美容・撮影の範囲 |
| ピノキオ王子店 | B 160,000円~ | 小物変更などの追加料金 |
| スタジオアリス | 109,780円 | 成人式当日の美容 |
| サカエ写真館 | 撮影16,000円~ | 別途借りる振袖・美容 |
| タナカフォトスタジオ | 撮影等74,800円の例 | 衣装レンタルの有無 |
一番分かりやすい例が、ピノキオとスタジオアリスです。
スタジオアリスの基本料金は安く見えますが、成人式当日のヘアセット・着付けは別。一方、ピノキオの振袖レンタルプランには成人式当日の支度まで含まれるものがあります。
最終的には成人式当日の朝に振袖姿になるところまでいくらかかるかで比較することが大切です。
ママ振なら新品レンタルより安くなるとは限らない
家に振袖があると「それを使えばほとんどお金がかからない」と思いがちですが、実際には小物や美容、写真に費用がかかります。
20年以上保管していた振袖なら、まず確認したいのは振袖そのものより長襦袢や小物です。
- 本人の身長に合うか
- 裄丈が短すぎないか
- シミやカビがないか
- 半衿が黄ばんでいないか
- 草履の底や鼻緒が劣化していないか
- 足袋や肌着がそろっているか
全部そろっていなくても問題ありません。
帯締め、帯揚げ、重ね衿、半衿、髪飾りなど顔の近くにくる小物を変えるだけでも、昔の振袖の印象はかなり変わります。
ママ振を検討しているなら、新しい振袖を見に行く前に一度家の振袖を出してみるのがおすすめです。
目的別ならこう選ぶ
できるだけ全部まとめたい
→ 写真館ピノキオ王子店
定額で分かりやすく振袖を借りたい
→ スタジオアリス王子桜田通り店
ママ振や小物まで細かく相談したい
→ Furisode Flower
赤羽の地元店で相談したい
→ 丸大貸衣裳店
写真を台紙できちんと残したい
→ サカエ写真館
ママ振で前撮り・家族写真を重視したい
→ タナカフォトスタジオ
見積もりは同じ条件で出してもらう
2〜3店舗まで絞れたら、料金表をそのまま比べるより同じ条件で見積もってもらうほうが分かりやすくなります。
お店では、次のように聞いてみてください。
「振袖一式、前撮り、写真データ、前撮りの着付けとヘアセット、成人式当日の着付けとヘアセットまでお願いした場合の総額を教えてください」
これだけでも比較しやすさがかなり変わります。
さらに髪飾り、家族写真、アルバム、早朝料金、汚れの補償、返送料などが追加になるかも確認しておきましょう。
振袖の試着では後ろ姿も見ておく
料金を確認したら、最後はやはり本人が着たいと思える振袖かどうかです。
試着すると正面の鏡ばかり見てしまいますが、振袖は帯の結び方まで含めて後ろ姿の印象が大きく変わります。
スマートフォンで正面、横、後ろの3方向から写真を撮っておくと、家に帰ってから比較しやすくなります。
できれば違う色を2〜3色着てみるのもおすすめです。写真で見ていたときには候補ではなかった色が、実際に着ると一番似合うこともあります。
親の「似合う」と本人の「着たい」は違っていい
振袖選びでは、親と本人で意見が分かれることもあります。
親から見ると赤や紺など昔ながらの振袖が素敵に見えても、本人は白やくすみカラー、レース小物を使ったコーディネートに惹かれるかもしれません。
成人式の写真は本人がこれから何十年も見るものです。
予算や式典当日の動きは親が支えつつ、最後の一着は本人が「これを着たい」と思えるかを大切にしたいですね。
契約前にキャンセル条件まで確認する
振袖が決まるとほっとしますが、契約書を見るところまでが振袖選びです。
- いつからキャンセル料が発生するか
- 振袖の変更は可能か
- 前撮り日の変更はできるか
- 体調不良の場合はどうなるか
- 汚してしまった場合の補償
- 返却期限
- 延滞料金
気に入った振袖が見つかっても、その場ですぐに決めなければならないとは限りません。大きな金額になる場合は、総額と契約条件の両方を見て決めましょう。
さいごに
北区で振袖を探してみると、赤羽や王子を中心にそれぞれ違った特徴を持つお店があります。
大手写真館で振袖から成人式当日の支度までまとめる方法もあれば、赤羽の貸衣装店で一着ずつ相談する方法、ママ振を活かして写真館で前撮りする方法もあります。
どれが正解というものではありません。
まずは本人に「どんな振袖を着てみたい?」と聞いてみてください。そして家に振袖があるなら、一度出して広げてみるところから始めてもいいと思います。
華やかな振袖を試着した姿を初めて目にしたとき、「もうこんなに大きくなったんだな」と胸がいっぱいになるかもしれません。
成人式当日はもちろん、色を選んだり試着したり、家族で迷ったりする時間まで、きっと後から思い出になります。本人が心から気に入る一着を、家族で楽しみながら探してみてください。












